固定種のオクラ
2018.11.28 664 View No Comments »
先日、お客さまからオクラの種を頂きました
この写真オクラなんですよ
いきなりな話ですね、それは何故かと言いますと
薬草のお酒を多く扱うようになって
必然的にハーブに興味を持ち
自宅のベランダでレモングラスを育て始め
最近は、簡単な野菜でも育てようかなと思うようになりました
以前は、友人たちと畑を借りて
土遊びもやっていた時期もあったので
こういうのは、もともと好きな方ではあります
そんな話を、その時いらっしゃっていたお客さまにお話ししたところ
そのお客さまも自分で野菜を育てているという話に
育てた野菜から種取して、毎年育てているというお客さま
当たり前のようにお話しされていたので
その時は僕も、種買って来て来年から植えてみようかなと
簡単に考えていたのですが
そこは簡単ではない仕組みが隠されていたのです
種は本来、育てたモノから取り
翌年植えて、また同じものを収穫する
それが当たり前の流れだと思っていました
昔からある固定種と言われる、いわゆる原種の植物はそれが可能なのですが
近年、当たり前のように手に入る植物の種は
それが出来ないのです
ビックリです、知りませんでした
どうして出来ないのか
それは遺伝子の話になります
これは植物に限らず、動物はもちろん人間も同じ話なのですが
雑種第一代と呼ばれる
父と母の優性遺伝子を受け継いで生まれる子供たち
これをF1種と呼ぶのですが(その子供はF2、F3・・・)
それらは一代雑種なので、遺伝子が子供にしか受け継がれないのです
どういうことかと言いますと
お父さんは、皮が厚くて実が硬いジャガイモ
お母さんは、実が柔らかくて皮が薄いジャガイモ
優性遺伝子を前方の性質とした場合
生まれてくる子供は、皮が厚くて実が柔らかいジャガイモということになります
運送に耐える皮を持ち、ホクホクの実をもつジャガイモ
商品価値たっぷりのジャガイモですね(笑)
これを狙ってやるのが、品種改良ということになります
都合の良い条件の野菜を作るということは
農家さんにとっても、消費者にとっても良い事づくしのように感じますが
これが、一代にしか受け継がれないのです(F1種)
F1種の種取をして植えた場合どうなるかというと
先ほどのジャガイモでお話しすると
皮が厚くて実が固いジャガイモが出来たり
実が柔らかくて皮が薄いジャガイモが出来たり
皮が薄くて実が固いジャガイモが出来たり
少しくらい同じのが出来るかもしれませんが、それは安定しません
昔習った、AAとaaからAaが生まれてとかいうやつです
よく遺伝は隔世遺伝と言われますね
一代飛び越えて強く遺伝するというのも
これに似たようなことだと思います
これだと生産性を考えた場合、安定して商品を作れないので
必然的に毎年種を買わないといけないのです
「面倒だな」
どうせなら、自分で育てたモノから種を取り
来年もまた植えたい
固定種の種を探さないといけない
巷に出回っている種はほとんどがF1種ですので
これも「面倒だな」
そう思っていたところ
オクラの種を頂いたのです
お客さまが毎年大切に種取して育てている固定種のオクラ
これで僕も、来年の夏から美味しいオクラを食べ放題(笑)
プランターでもきちんと育つのかは、やってみないと分かりませんが
上手に大切に育てたいと思います
種まきは春、ニガヨモギの種まきの時期と同じ
早くも春の楽しみが出来ました
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※次回の読書会は12月13日(木)20時から行います
夜の読書会は、今年最後になります
ご興味のある方のご参加、お待ちしております
お好きな本を一冊お持ちになって、ご来店下さい
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Tomorrow never knows ♪